【図解四柱推命】十干と十二支の通根

十干と十二支の通根

通根について

通根(つうこん)は、以前ご紹介した「方合」や「三合局」といった十二支の法則性と並び、命式内の五行の強弱や偏りなどのバランスを把握する上で、とても重要な概念です。今回の記事では、四柱推命で五行バランスを求めるために必要となる、通根の基礎知識についてまとめました。

通根とは

通根(つうこん)とは、ある天干その天干と同じ五行の蔵干を持つ地支と結びつく働きのことです。通根により天干と地支が結びつくと、命式全体で天干が属す五行が強まります。

通根とは

それでは、命式内の天干の一つに甲があり、地支に卯と寅がある場合を一例として、通根の考え方を具体的に説明します。

通根とは(例)

まず、天干の甲は木の五行に属す十干なので、甲が通根する地支の条件は「蔵干に甲または乙を持つこと」となります。次に、地支の卯と寅を見ると、それぞれの蔵干に甲と乙が含まれていることが分かります。天干の甲と同じ五行の十干が地支の卯と寅にも含まれるため「甲が卯と寅に通根する状態」となり、命式全体で木の五行が強まります。

通根は命式内の十干と十二支の繋がりの深さを測る指標であり、よく四柱推命では「ボルトとナットの関係」に例えられます。ボルトとナットがしっかり締まって強い結合が生まれるように、十干が十二支に通根することで、お互いが結びつき命式の中で強固な存在となるイメージです。

通根の強弱

ある天干は、その天干と同じ五行の蔵干を持つ地支全てに通根しますが、通根によって生じる天干と地支の結合は、全て同等の強さになるわけではありません。地支の五行の属性が天干と同じであれば、通根による結合度は強くなり、そうでない場合は弱くなります。
次に、十干を五行ごとに分けて、それぞれ通根する十二支と結合の強弱をみていきます。

甲・乙の通根の強弱

甲・乙は木の五行に属す十干なので、蔵干に甲または乙を含む十二支(寅・卯・辰・未・亥)に通根します。その中で、同じく木の五行に属す寅・卯には強く通根し、土の五行に属す辰・未と水の五行に属す亥には弱く通根します。

丙・丁の通根の強弱

丙・丁は火の五行に属す十干なので、蔵干に丙または丁を含む十二支(巳・午・未・戌・寅)に通根します。その中で、同じく火の五行に属す巳・午には強く通根し、土の五行に属す未・戌と木の五行に属す寅には弱く通根します。

戊・己の通根の強弱

戊と己に関しては、火土同根の法則により通根の考え方も例外的になります。詳しくご説明すると大変複雑になりますので、ここではあくまでも通根について簡単にまとめます。火土同根については【図解四柱推命】土の十二支の性質と火土同根の法則をお読みください。
戊・己は土の五行に属す十干なので、火土同根により火の五行に属す十二支(巳・午)と土の五行に属す十二支(未・戌・丑・辰)に通根します。その中で、火の五行に属す巳・午と、土の五行に属しながら火の要素も強い未には強く通根し、土の五行に属し火の要素の弱い戌・辰・丑には弱く通根します。

庚・辛の通根の強弱

庚・辛は金の五行に属す十干なので、蔵干に庚または辛を含む十二支(申・酉・戌・丑・巳)に通根します。その中で、同じく金の五行に属す申・酉には強く通根し、土の五行に属す戌・丑と火の五行に属す巳には弱く通根します。

壬・癸の通根の強弱

壬・癸は水の五行に属す十干なので、蔵干に壬または癸を含む十二支(亥・子・丑・辰・申)に通根します。その中で、同じく水の五行に属す子・亥には強く通根し、土の五行に属す丑・辰と金の五行に属す申には弱く通根します。

命式内の通根の例

四柱推命で命式の五行バランスを求める場合は、命式内の4つの天干に対して、ひとつづつ通根する地支を調べます。今回は下の命式を例に、年干から時干まで順番に通根を調べていきます。

命式内の通根の例1

年干の癸は水の五行に属す十干なので、蔵干に壬または癸が含まれる十二支を探します。命式内でこの条件を満たすのは、申・亥の2つです。2つのうち亥のみが水の五行に属す十二支なので、癸は亥に強く申に弱く通根し、命式全体で水の五行が強まります、

命式内の通根の例2

月干の庚は金の五行に属す十干なので、蔵干に庚または辛が含まれる十二支を探します。命式内でこの条件を満たすのは、申・巳の2つです。2つのうち申のみが金の五行に属す十二支なので、庚は申に強く巳に弱く通根し、命式内で金の五行が強まります。

命式内の通根の例3

日干の丁は火の五行の十干なので、蔵干に丙または丁が含まれる十二支を探します。命式内でこの条件を満たすのは巳のみです。巳は火の五行に属す十二支なので、丁は巳に強く通根し命式内で火の五行が強まります。

命式内の通根の例4

時干の辛は金の五行に属す十干なので、蔵干に庚または辛が含まれる十二支を探します。命式内でこの条件を満たすのは、申・巳の2つです。2つのうち申のみが金の五行に属す十二支なので、辛は申に強く巳に弱く通根し、命式内で金の五行が強まります。

さいごに

今回は通根の基礎知識についてまとめました。
通根の本質は「同じ五行が含まれる天干と地支が結びつきその五行が強まる」ということです。ただし「命式内の通根の例」を見て、すでにお気づきの方も多いと思いますが、通根によって強められる五行には強弱があります。上の命式では水の五行と金の五行と火の五行が強まりますが、当然ながら全て同じ力量になるわけではなく、強弱に差が生じます。

通根によって強まる五行の順序付けこそが、その命式の五行バランスということになります。次回の記事では、引き続き今回使用した命式を例にとり、五行バランスの求め方の手順を解説します。

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