図解と写真で見る二十四節気の小満

この記事では、二十四節気の小満について「天体の動き」「陰陽五行」「文化と風景」の3つの視点で、図解と写真を使って視覚的にご紹介します。

天体の動きで見る小満

地球は自転軸を傾けながら公転しています。このため太陽と地球の位置関係ごとに、地上で感じる日差しの強さや昼夜の長さが変化し、周期的な季節の移ろいが生まれます。二十四節気は、公転軌道を春分を起点に15度づつ区切った点のことで、地球の公転による季節変化を測るための指標となっています。

小満は春分から60度公転が進んだ点で、日付は2021年の場合5月21日4時37分(日本標準時)となります。
一般的に「小満」と言った場合、天文学ではこの点を通過する一瞬を指し、暦ではこの点を含む日を指します。期間を表す名称でもあり、その場合は小満から芒種前日までの約2週間を指します。

小満の太陽と地球の位置関係

太陽の光が地上に届くと、まず地面が熱せられ、次に地面の熱によって気温が上がります。つまり、陽射しの強さと気温の上がり方にはズレが生じることになり、これが暦の季節と体感的な季節が異なる原因です。二十四節気は太陽と地球の位置関係によって決まるため「熱」ではなく「光」で感じる季節区分となっています。

穀雨から立夏まで5度づつ上がってきた平均南中高度は、小満に入り76度に達します。これは前の期間に比べて3度の上昇で、晩春から続いていた季節の変化が、急激に穏やかになったことを表します。陽射しの強いさや昼夜の長さの変化が少なくなり、安定して明るい「夏」の訪れを感じられる時期です。

平均気温と平均南中高度のグラフ
節気間の平均南中高度と月間の平均気温の比較(東京)
立夏小満芒種夏至小暑大暑
73度76度77度78度76度73度
立夏から大暑までの平均南中高度(東京)

陰陽五行で見る小満

陰陽五行説は古代中国で生まれた自然哲学で、東洋医学や易・四柱推命などの占いの基礎となっています。「陰陽」と「五行」は万物の成り立ちや変化を説明するための概念で、太陽の動きや季節変化から着想を得たものだと言われています。陰陽五行説では二十四節気の移り変わりが、陰と陽のバランス変化や五行のサイクルで説明されています。

小満は1つ前の立夏に比べ、更に陽が増して陰が減った状態です。陽が極まる夏至に向け、陽気が非常に強まる時期です。
立夏から大暑までの夏の季節は、火の五行が盛んな期間とされています。火の五行は陽が極まって陰に傾く手前の状態を表し、炎と共通の性質を持ちます。夏は太陽が常に高く気温も安定して上がり、植物も大きく成長して収穫期が目前の季節。このことから「上昇が極まる」「明るく輝く」というキーワードが炎の性質に繋がります。

陰陽と五行のグラフ
節気ごとの陰陽のバランス変化と季節ごとの五行の変化

文化と風景で見る小満

二十四節気を含む古代中国生まれの暦は、その後周辺各国に伝わっていきました。そのため、季節の行事や風習はアジア各地で共通のものが多くあります。ただし、同じ節気であっても各地で気温や降水量が異なるため、季節の草花や食べ物に関しては様々です。

ここでは、二十四節気にまつわる行事や風物詩として、身近な日本のものを中心にご紹介します。

スーマンボースー

スーマンボースーは梅雨を表す沖縄のことばです。「スーマン」は小満「ボースー」は芒種のこと。一足先に梅雨が訪れる沖縄ならではの言い回しです。

メロン

甘く爽やかで夏の贈り物にも人気のメロン。この時期から露地物が流通し始め、7月ごろまで旬が楽しめます。ちなみに生産量日本一は茨城県。

麦秋

麦秋は麦が色づき収穫を迎える風景を表すことばです。麦にとっての秋ということで、季節としてはちょうど今の時期を指します。

小満

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