図解と写真で見る二十四節気の大暑

この記事では、二十四節気の大暑について「天体の動き」「陰陽五行」「文化と風景」の3つの視点で、図解と写真を使って視覚的にご紹介します。

天体の動きで見る大暑

地球は自転軸を傾けながら公転しています。このため太陽と地球の位置関係ごとに、地上で感じる日差しの強さや昼夜の長さが変化し、周期的な季節の移ろいが生まれます。二十四節気は、公転軌道を春分を起点に15度づつ区切った点のことで、地球の公転による季節変化を測るための指標となっています。

大暑は春分から120度公転が進んだ点で、日付は2021年の場合7月22日23時26分(日本標準時)となります。大暑は立夏から始まる夏の季節の最後の節気です。大暑から更に15度公転が進むと、秋の季節に突入します。
一般的に「大暑」と言った場合、天文学ではこの点を通過する一瞬を指し、暦ではこの点を含む日を指します。期間を表す名称でもあり、その場合は大暑から立秋前日までの約2週間を指します。

大暑の太陽と地球の位置関係

太陽の光が地上に届くと、まず地面が熱せられ、次に地面の熱によって気温が上がります。つまり、日差しの強さと気温の上がり方にはズレが生じることになり、これが暦の季節と体感的な季節が異なる原因です。二十四節気は太陽と地球の位置関係によって決まるため「熱」ではなく「光」で感じる季節区分となっています。

大暑の期間の東京の平均南中高度は、前の時期から3度下がって73度に達します。これは5月初旬の立夏と同じ値です。平均気温はピークに差し掛かりますが、日差しの強さや昼夜の長さは初夏と同じ水準まで下がっています。
この時期の東京は、気温の上昇や梅雨明けの影響により、体感的にはいよいよ本格的な夏を感じられる頃です。「大暑」という名前がいかにも夏の盛りを連想させますが、暦の上ではあくまでも夏の終わりの位置づけです。体感するのは難しいですが、太陽の高さや影の長さに注目すると夏の収束が感じられます。

平均気温と平均南中高度のグラフ
立夏小満芒種夏至小暑大暑
73度76度77度78度76度73度

陰陽五行で見る大暑

陰陽五行説は古代中国で生まれた自然哲学で、東洋医学や易・四柱推命などの占いの基礎となっています。「陰陽」と「五行」は万物の成り立ちや変化を説明するための概念で、太陽の動きや季節変化から着想を得たものだと言われています。陰陽五行説では二十四節気の移り変わりが、陰と陽のバランス変化や五行のサイクルで表されています。

大暑は一つ前の小暑に比べて、更に陰が増して陽が減った状態です。盛んな陽気が衰えていき、夏が終わって秋に向かう変化の時期となっています。
立夏から大暑までの夏の季節は、火の五行が盛んな期間とされています。火の五行は陽が極まって陰に傾く手前の状態を表し、炎と共通の性質を持ちます。夏は太陽が常に高く気温も安定して上がり、植物も大きく成長して収穫期が目前の季節。このことから「上昇が極まる」「明るく輝く」というキーワードが炎の性質に繋がります。

陰陽と五行のグラフ

文化と風景で見る大暑

二十四節気を含む古代中国生まれの暦は、その後周辺各国に伝わっていきました。そのため、季節の行事や風習はアジア各地で共通のものが多くあります。ただし、同じ節気であっても各地で気温や降水量が異なるため、季節の草花や食べ物に関しては様々です。

ここでは、二十四節気にまつわる行事や風物詩として、身近な日本のものを中心にご紹介します。

スイカ

水分をたっぷり含み、暑い夏の水分補給にぴったりのスイカ。果肉はカリウムを多く含み、むくみや夏バテに効果があります。旬は6月から7月です。

朝顔

古くから夏の風物詩として親しまれてきた朝顔。風に揺れる涼しげな姿が、夏の暑さを和らげてくれます。比較的暖かい地域ではこの時期が見頃で、寒い地域では暫くしてから順次見ごろが訪れます。

土用の丑の日

「土用」とは暦の上での季節の変わり目のことで、立春・立夏・立秋・立冬が訪れる直前の約18日間のことを指します。「丑の日」とは、日付を干支で表した場合に丑に当たる日のことです。一般的に「土用の丑の日」と言った場合は、年4回の土用のうち、夏の土用期間の中で日付の干支が丑に当たる日を指します。
土用の丑の日に鰻を食べる風習は、江戸時代に始まったと言われています。一説には、平賀源内が苦境に立った鰻屋を救うため「暑い時期に鰻で滋養を」という趣旨のもと、夏の土用の丑の日に「う」のつく鰻を売り出したのが起源とされます。

大暑

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