図解と写真で見る二十四節気の夏至

この記事では、二十四節気の夏至について「天体の動き」「陰陽五行」「文化と風景」の3つの視点で、図解と写真を使って視覚的にご紹介します。

天体の動きで見る夏至

地球は自転軸を傾けながら公転しています。このため太陽と地球の位置関係ごとに、地上で感じる日差しの強さや昼夜の長さが変化し、周期的な季節の移ろいが生まれます。二十四節気は、公転軌道を春分を起点に15度づつ区切った点のことで、地球の公転による季節変化を測るための指標となっています。

夏至は春分から90度公転が進んだ点で、日付は2021年の場合6月21日12時32分(日本標準時)となります。北半球では、この点を通る日に一年で一番昼の長さが長くなります。
一般的に「夏至」と言った場合、天文学ではこの点を通過する一瞬を指し、暦ではこの点を含む日を指します。期間を表す名称でもあり、その場合は夏至から小暑前日までの約2週間を指します。

夏至の太陽と地球の位置関係

太陽の光が地上に届くと、まず地面が熱せられ、次に地面の熱によって気温が上がります。つまり、日差しの強さと気温の上がり方にはズレが生じることになり、これが暦の季節と体感的な季節が異なる原因です。二十四節気は太陽と地球の位置関係によって決まるため「熱」ではなく「光」で感じる季節区分となっています。

夏至の期間の東京の平均南中高度は、前の時期から1度上がり78度に達します。これは一年で最も高い値です。気温のピークはまだ先で体感的には真夏とは程遠いものの、光で季節を区切った場合は、夏至の時期が夏の最盛期となります。東京は梅雨の最中ですが、雲が晴れると高い角度から日が差し込み、強烈な太陽の力を感じられます。
南中高度のピークは、平均値で見ると夏至からの約2週間となりますが、日々の変化で見ると夏至の当日のみとなります。夏至当日を過ぎると南中高度は徐々に下がり、ここから約半年後の冬至まで、太陽のもたらす明るさは弱くなり続けていきます。

平均気温と平均南中高度のグラフ
節気間の平均南中高度と月間の平均気温の比較(東京)
立夏小満芒種夏至小暑大暑
73度76度77度78度76度73度
立夏から大暑までの平均南中高度(東京)

陰陽五行で見る夏至

陰陽五行説は古代中国で生まれた自然哲学で、東洋医学や易・四柱推命などの占いの基礎となっています。「陰陽」と「五行」は万物の成り立ちや変化を説明するための概念で、太陽の動きや季節変化から着想を得たものだと言われています。陰陽五行説では二十四節気の移り変わりが、陰と陽のバランス変化や五行のサイクルで表されています。

夏至は、陽が極まって陰が完全になくなった状態です。ただこれは一瞬のことで、夏至の当日を境に再び陰が増していきます。夏至は約半年間続いた陽気の上昇が止まり、冬に向けて陽気が衰退していく節目の日です。
立夏から大暑までの夏の季節は、火の五行が盛んな期間とされています。火の五行は陽が極まって陰に傾く手前の状態を表し、炎と共通の性質を持ちます。夏は太陽が常に高く気温も安定して上がり、植物も大きく成長して収穫期が目前の季節。このことから「上昇が極まる」「明るく輝く」というキーワードが炎の性質に繋がります。

陰陽と五行のグラフ
節気ごとの陰陽のバランス変化と季節ごとの五行の変化

文化と風景で見る

二十四節気を含む古代中国生まれの暦は、その後周辺各国に伝わっていきました。そのため、季節の行事や風習はアジア各地で共通のものが多くあります。ただし、同じ節気であっても各地で気温や降水量が異なるため、季節の草花や食べ物に関しては様々です。

ここでは、二十四節気にまつわる行事や風物詩として、身近な日本のものを中心にご紹介します。

夏越の祓

夏越の祓(なごしのはらえ)は、本格的な暑さを迎える前に、半年間の穢れを落とす儀式。日本各地の神社で行われますが、神社によって内容は異なります。茅の輪と呼ばれる大きな輪をくぐるものや、人型を流すものがあります。京都では「水無月」というお菓子を食べて無病息災を願います。

夏至祭

三重県の二見興玉(ふたみおきたま)神社では、夏至の当日の朝に夏至祭が行われます。神聖な夫婦岩から昇る太陽を仰ぎ、早朝の浜辺で祭事と禊が行われます。

夏みかん

夏みかんの実は晩秋から色づきますが、甘くなって食べごろを迎えるのは今の時期。ほろ苦くさっぱりとした味わいが、疲れの溜まる今の季節にぴったりです。

夏至

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