図解と写真で見る二十四節気の芒種

この記事では、二十四節気の芒種について「天体の動き」「陰陽五行」「文化と風景」の3つの視点で、図解と写真を使って視覚的にご紹介します。

天体の動きで見る芒種

地球は自転軸を傾けながら公転しています。このため太陽と地球の位置関係ごとに、地上で感じる日差しの強さや日照時間が変化し、周期的な季節の移ろいが生まれます。二十四節気は、公転軌道を春分を起点に15度づつ区切った点のことで、地球の公転による季節変化を測るための指標となっています。

芒種は春分から75度公転が進んだ点で、日付は2021年の場合6月5日19時52分(日本標準時)となります。
一般的に「芒種」と言った場合、天文学ではこの点を通過する一瞬を指し、暦ではこの点を含む日を指します。期間を表す名称でもあり、その場合は芒種から夏至前日までの約2週間を指します。

芒種の太陽と地球の位置関係

太陽の光が地上に届くと、まず地面が熱せられ、次に地面の熱によって気温が上がります。つまり、陽射しの強さと気温の上がり方にはズレが生じることになり、これが暦の季節と体感的な季節が異なる原因です。二十四節気は太陽と地球の位置関係によって決まるため「熱」ではなく「光」で感じる季節区分となっています。

芒種に入り、東京の平均南中l高度は77度に達します。これは、前の期間に比べて僅か2度の上昇です。明るさの季節変化が非常にゆっくりとしたペースに落ち着き、陽射しや昼夜の長さは夏至とほとんど変わらない水準に近づきます。
この時期の東京は梅雨の影響で雨が続きますが、ふとした晴れ間には強い陽射しが差し込みます。梅雨が影響する地域では、日照時間の関係で中々体感しづらいものの、一年で最も明るい季節はこの夏至の前後の期間となっています。

平均気温と平均南中高度のグラフ
節気間の平均南中高度と月間の平均気温の比較(東京)
立夏小満芒種夏至小暑大暑
73度76度77度78度76度73度
立夏から大暑までの平均南中高度(東京)

陰陽五行で見る芒種

陰陽五行説は古代中国で生まれた自然哲学で、東洋医学や易・四柱推命などの占いの基礎となっています。「陰陽」と「五行」は万物の成り立ちや変化を説明するための概念で、太陽の動きや季節変化から着想を得たものだと言われています。陰陽五行説では二十四節気の移り変わりが、陰と陽のバランス変化や五行のサイクルで表されています。

芒種は一つ前の小満に比べて、更に陽が増して陰が減った状態です。陽気が極まる夏至に向けて、陽が非常に盛んになり陰がほとんど無くなる時期です。
立夏から大暑までの夏の季節は、火の五行が盛んな期間とされています。火の五行は陽が極まって陰に傾く手前の状態を表し、炎と共通の性質を持ちます。夏は太陽が常に高く気温も安定して上がり、植物も大きく成長して収穫期が目前の季節。このことから「上昇が極まる」「明るく輝く」というキーワードが炎の性質に繋がります。

陰陽と五行のグラフ
節気ごとの陰陽のバランス変化と季節ごとの五行の変化

文化と風景で見る芒種

二十四節気を含む古代中国生まれの暦は、その後周辺各国に伝わっていきました。そのため、季節の行事や風習はアジア各地で共通のものが多くあります。ただし、同じ節気であっても各地で気温や降水量が異なるため、季節の草花や食べ物に関しては様々です。

ここでは、二十四節気にまつわる行事や風物詩として、身近な日本のものを中心にご紹介します。

御田植

二十四節気の芒種の意味は「芒(イネなどの植物)の種をまく時期」です。現代ではGWごろに行われる田植ですが、古くはこの季節に行われていました。大阪の住吉大社では例年この時期に田植えの神事が行われ、その年の豊作が祈願されます。

チャグチャグ馬コ

チャグチャグ馬コは、岩手県で行われる農耕馬の息災を祈願するお祭りです。田植えの済んだ水田の脇を、着飾った馬たちが鈴を鳴らして行進します。名前の由来は「チャグチャグ」と聞こえる鈴の音から。

紫陽花

青みがかった淡い色彩が雨に似合う紫陽花の花。比較的暖かい地域ではこの時期が見頃で、寒い地域では暫くしてから順次見ごろが訪れます。

芒種

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